WOOD LION Infomation
今なら、その辺の自販機で誰でも買えるけどね。

【今なら、その辺の自販機で誰でも買えるけどね。】
おはようございます。
古道具修理って言うか、
時代箪笥と長期預かり中の
ドリンクケースの修理をしてます。
時代箪笥の方は金物など外して、
まずは熱いお湯で綺麗に雑巾がけしていきます。
凹みや押し傷などを十分に蒸かしておいてから
削り直してオイル塗装。
WOOD FACTORではよくある修理ですね。
こちらは近日Wood Lion®の方に並びます。
濃いめの色でカッコよく仕上げる予定ですが、
今まで使ったことの無い色にする予定なので
お楽しみに!
一方、長期預かりのドリンクケースは
「慌てないから」
の、言葉に甘えて1年近くのお預かり(^^;
なんで?
そんなに長期預かりかって?
「お任せで!」
って、言われると
どう料理するのか迷子になってて
じっくり触れる時じゃないと始められないのだ・・・
こちらは熱湯で雑巾がけしても真っ黒なままだから、
杢目なりに、細かめなペーパーで少しずつ表面研磨。
すると、
押し型で押された文字が浮き出てくる。
これはもう、
修理とかレストアとか言うよりは
遺跡発掘だ(^^;
蓋が壊れていたから修理して、
とにかく全体を少しずつ削っていく。
ピカピカにしちゃったら意味が無くて
味わいを残さなくちゃいけない感じが難しい。
磨いた箱から
浮かび上がる文字について調べてみると・・・
飲 清
料 「Citron」 涼
「造製社会式株酒麦本日大」
と、ある。
大日本麦酒は現在のサッポロビールだそうで、
これは本当に貴重だぞ。
戦前・戦中 明治~のものだ。
シトロン自体は明治42年の発売だそうで、
当時の貨幣感覚で言うと
シトロン1本の値段は
コーヒー5~10杯分の値段だったんだそうで、
かなりの高級品。
子供の飲み物では無かったのかもね。
あらためて今回の依頼品を考えてみますと、
シトロンの瓶なんかが出て来たのではなく
これがケースで出てきたって事は、
(当時の大人買い)
依頼者の家は、
旧家で相当裕福な家だったのでしょう。
そのモノ自体も面白いし興味を引くものだけど、
こうして修理をしながら昔の造りを見たり
近代に想いを馳せるのも、
また一興なんである。
さて、
本日はこれらの仕上げと
塗装までしてしまいたいんですが
明日はまた松本へ取り付け納品で、
積み込み・現場の準備などもしないとね。
午前中、ワタシは外へ出てしまうので
昼前は黒岩工場長の留守番になります。
午後はワタシも工場の予定ですのでよろしくお願いします。
それでは今日も
それぞれの一日を頑張ろうZ!



