WOOD FACTOR NEWS

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いつの時代の話だよ!

【いつの時代の話だよ!】
 
 
 
 

​おはようございます。 
 
 

昨日は朝から飛び入りの電話で現場へ出かけたり、

お預かりの箪笥修理を始めたり。
 
 

 
まずはお湯を沸かして、

傷や凹みをフカシながら綺麗に拭き上げていきます。

この段階で削らなきゃいけない所や

傷んでいるところをよく見ていくんですが。
 
 
 

茶箪笥の見付に釘が打たれて割れている?
 
 
 
黒檀の見付が剥がれて、

預かって来た家のお父さんが

ボンドと釘で修理したのかな?
 
 

 
固まったボンドで見付が浮いているのと、

硬い黒檀に釘を打ったので割れてしまったんだな・・・
 
 

 
 
おそらくアロンアルファでくっつけたんだけど、

上手く行かずにアロンアルファの厚い層で浮いて

仕方なく釘で留めたって感じか。
 
 

 
壊さない様に丁寧にはがして、

アロンアルファをガリガリと削っていく。
 
 

 
そうすると、今度はその下から膠(にかわ)が出てきて

それをまた鑿で丁寧に取っていく。
 
 

 
 
膠って言うのは動物の骨とかから抽出した昔の接着剤で

おそらく、この茶箪笥が作られた時に塗られたものだ。
 
 

 
 
自分も職人になってから膠を使ったのは

職業訓練生の時だけで、

後は現在メジャーな酢酸ビニル系のボンドのみ。

所謂 白ボン 木工用ボンドが多い。
 
 
 

 
 

 
自分の職人人生が丁度30年くらいだから、

「これって、一体何年前の造り物なんだろ?」

なんて、

旧い物の修理は、そう言うところが楽しかったりもする。
 
 

 
 
自分が家具工場に勤めた十代の頃、

50代のおっさん職人たちが

若い頃に木釘や膠を使った話をしてくれて、

「いつの昔の話だよ!」

なんて思って聞いてたけど
 
 
 

いつの間にか自分も、

そう言うオッサンになってきたんだなー

なんて、感慨にふける。
 
 

 
 
さて、

今朝はこれから昨日の飛び入りさんと打ち合わせ。

箪笥の続きもあるので、今日も湯沸ししとかなきゃ!
 
 

 
そして、明日はまた納品取り付けがあるので

夕方には積み込みまでして終了かな。
 
 

 
それでは今日も

それぞれの一日を頑張ろうZ!

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